Vich-Review

≫2007年01月

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

女は女である


UneFemmeEUFemm.jpg


une3.jpg



UNE FEMME EST UNE FEMME
1961年 フランス=イタリア映画
監督:ジャン・リュック・ゴダール,ジャン・ピエールゴラン
撮影:ラウル・クタール
音楽:ミシェル・ルグラン
出演:アンナ・カリーナ,ジャン・クロード・ブリアリ,ジャン・ポール・ベルモント

あらすじ-goo映画




久しぶりに観たゴダールの映画。

20代の前半だった頃、男と女の関係が、僕にとって、生きるか死ぬか、みたいだった頃、ゴダールの男女と政治と闘争についての映画は僕には悲惨に感じられた。

ゴダールは現実を描くときに、現実から遠いところから中心をクローズアップさせる。
現実から程遠いのに、それが現実を極度に映し出しているかのように見える。

人はそれを「寓話」と呼ぶ。

そしてこの映画は男と女についての、ゴダール流の最も幸せな、ささやかな魔法に満ちた寓話。

初期のこの作品には、まだ『男と女のいる舗道』の悲惨さや、『気狂いピエロ』の攻撃性もない。

子供を欲しがる女とその彼氏、という単純なストーリーのアウトラインに沿った、幸せなラディカルだけが魔法みたく弾けている。

「子供が欲しい」とひたすら哀願するアンナ・カリーナが一途で可愛い。 

ラストシーンが最も幸せに満ちたゴダールの映画。



une4.jpg






女は女である HDリマスター版女は女である HDリマスター版
(2006/09/30)
アンナ・カリーナジャン=リュック・ゴダール

商品詳細を見る




スポンサーサイト

万事快調


ToutVaBien.jpg


ToutVaBien0.jpg




Tout va bien
1966年 フランス=イタリア映画
監督:ジャン・リュック・ゴダール,ジャン・ピエールゴラン
脚本:ジャン・ピエールゴラン
撮影:アルマン・マルコ
出演:イヴ・モンタン,ジェーン・フォンダ
ヴィットリオ・カプリオ,エリザベット・ショパン,カステル・カスティ

あらすじ-goo映画




70年代のゴダールの政治的商業映画。
曰く、「夢を失った人間のための夢物語」。

『中国女』を撮っていた頃の作風とは変わって、かなり具体的。
映画の文脈で政治を語るのではなくて、ここでは映画が政治に従属して、政治のための武器になりつつある。70年代ゴダールの作風を予感させる72年の作品。

食肉工場のストのアイロニーに満ちたシーンから始まって、物語が進行するにつれて、徐々にシリアスになっていく。

いかに現状を打破することが出来るのか、その資格はどのような現状にこそふさわしいのか・・・芸術としての商業映画と、プロパガンダとしての政治映画、とのせめぎあいの中で自問され、ゴダールなりの「夢物語」へと昇華されてゆく。

印象に残ったのは映画後半のスーパーマーケットのシーン。
機械的に行われる大量のレジをカメラが横に移動していきながら、スーパーの中央で共産党員がパンフレットの著書を売っている。客に内容について尋ねられるが、彼は詳しく答えられず、本の値段を声高に叫ぶだけ。「野菜を売るみたいに叩き得る本に意味があるのか」と客に突っ込まれる。そのうちにスーパーに乱入してきた若者たちが口々に「無料だ!!」と叫びながらスーパーの品物を籠に詰めてレジを通らずに運び出そうとする。扇動された客たちも品物を運び出そうとする。客が空っぽになったレジの向こう側で機動隊が客たちを警防で片っ端から殴りつけてゆく。


ラストシーン。一部始終を見てきた映画監督の男と記者の妻がカフェで会う。

だがナレーションは「普通ならば彼らは言葉を交わしてお互いの家に帰る。だがこの映画では見つめあうだけ」。


夢物語を仮想しながら、ゴダールはいつも自分の立ち位置を自問している。

映画を政治の手段にまで貶めながら、なお映画において一介の映画監督であらざるを得ない自らを告白し、その夢想を実現しようとする。

行動と芸術の合間で激しく振幅し続けた彼だからこその映画。

楽天的なタイトルとは裏腹に理想が潰えていった時代の「現在」を語った作品。



banjikaityo.jpg






万事快調万事快調
(2002/07/20)
イヴ・モンタン

商品詳細を見る



 | HOME | 

ClockLink


無料ブログパーツ

プロフィール

hemakovich

Author:hemakovich
慢性鬱状態で活字を追うのは苦痛です。
電気ショック療法を受けたみたいに、
直前に読んだページの内容を忘れます。

思春期の衝動が、ハードロックに向かうか、
パンクに向かうかで、
人間の感性って分かれ道になるみたいですね。
自分はパンクでした。

たけしの映画より、
村川透のブルーがきれいです!
村西とおるのサイト、いいです!


My Profile by iddy


カテゴリ

index (1)
Book (13)
comic (1)
essey (1)
novel (8)
nonfiction (2)
その他 (1)
Music (15)
邦楽 (6)
洋楽 (8)
コンピレーション・サウンドトラック (1)
Cinema (21)
邦画 (7)
洋画 (13)
その他・PV (1)

PIXIE


最新記事


FLOQ



最新コメント


最新トラックバック


finetune



月別アーカイブ


ALPLAYER



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


検索フォーム


RSSリンクの表示


リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。