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The Velvet Underground / White Light , Whight Heat


vulpus02.jpg




The Velvet Underground /   ”White Light , Whight Heat” / 1968

 





このバンドの音楽と出会わなかったら、わたしは今とは別の人間になっていたんだろうなあ。


ビートルズもストーンズも追随を許さない永遠のインディ-ズロックのプロトタイプ・グループの2nd。


全ての要素を幅広く満たし完成度の揺るぎない1st に比べると難解度が増し、一段とコマーシャル性から遠ざかったが、衝撃度は1st に勝るとも劣らない。10代の頃からずっと聴き続けて、今でも新鮮でスリリング、色褪せないのは断然このアルバムである。


歌姫ニコの脱退により退廃的な幻想的文学性が退行する。その代わりにジョン・ケイルの音楽性の比重が増し、フィードバック・ノイズ、不協和音などのインダストリアルな現代音楽のアイテムが多用され、都市伝説の中でのカオス、発狂、暴力性と言ったものが表現の中核に座った。ウォーホルのファクトリーでの映像実験のような雰囲気。


同世代のミュージック・シーンがサンフランシスコに象徴されるサイケ・大麻による覚醒への世界ならば、ヴェルヴェッツは連続反復するフラッシュ光・スピードによる、NY の都市に反映されるノイズとカオスの現代文化の忠実にリアルな描写だろう。


タイトル曲のダラダラした反復のへしゃげたロックンロールのあと、“The Gift”では不条理小説の朗読とともにうねるファンク、ミニマルが回転のズレを起こしながら進行するような“Lady Godivas Operation”、ノイズの騒音が一気に解放される“I heard her call my name”、圧巻はラストの“Sister Ray”だ。前作での“Europian Son”で見せたコルトレーン・ジャズのロック的解釈といったものをここで更にオリジナルなアプローチへと拡大している。


スピードの打ちすぎによる路上の幻覚と事故死といった趣の“Europian Son”に比べ、“Sister Ray”はノン・ベースの執拗なオルガン、ギター、エレクトリック・ビオラ・とドラムのセッションの反復、その飽くなき脱線と調律の最大限の延長によって、死ではなく歌詞の中に出てくる“Live on !”に示されるような翻弄されながらリアルに曝け出される生への絶対的な肯定感に満ちている。


ヴェルヴェッツの叙情性を排した都市音楽性の主題の一側面を完成させたような傑作である。



VU_66promophot.png  (Nico 在籍時のもの)






White Light/White HeatWhite Light/White Heat
(1996/05/07)
The Velvet Underground





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